奥州街道・栃木路を行く・6

芦野の先へ

1年前に芦野宿まで歩きましたが、今日はその先の奥州街道を歩きます。
JR東北本線に乗って黒田原駅には10時少し前に着きました。ここが芦野宿への最寄り駅なのだが、宿までの距離が5Kmもあるのでバスで行きたいところだが本数が少なく利用できません。タクシーも出払っているのか、客待ちのクルマが無いので看板に書いてあるタクシー会社に電話すると5分ほどでやって来ました。
行く先は芦野の平久江氏宅前と告げます。運転手氏は「10年前の大洪水でいくつもの橋が流されたので、この辺りのほとんどの橋が新しくなっている。また芦野はもう少し経てば桜山が満開で綺麗だ」と言っていました。
平久江氏宅はかつての武家屋敷の門構えで文化財として保存されています。宅内にはまだ蕾だが大きなしだれ桜やりっぱな松の木もあります。
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そこから100mほど戻った信号のある十字路が旧奥州街道です。道路元標や道標も立てられています。
街道を少し行ったところで緩いSカーブになっているが、これは枡形跡でしょうか。
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静かな芦野集落の最北端には石仏群があります。
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すぐ先で国道294号線に合流します。これから歩く街道は白河までこの国道に沿っているのです。
少し国道を行けば次の峰岸集落です。左に並行する街道に入ります。
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民家の前に石仏群があります。大黒天や二十三夜塔です。初めて見る十九夜塔というのもあります。
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牛の姿に似ていると言う大きな「べこ石」の碑がありますが、文字は良く読めません。街道は集落の先で行き止まりになるので、その少し手前から国道に合流します。
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少し行くとまた街道が左に別れます。その旧道沿いには戊辰戦争の顕彰碑が立てられています。
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国道に出て行くと五百萬遍というお地蔵様があり、この前を右に入るのが街道です。最初は農道かと思って行きすぎてしまいました。 このあたりの旧街道は山と農地の境目を行くのですが、右の山裾を行ったり左の山裾を行ったりしているのです。
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奈良川を渡った先が板屋の集落です。石仏も並んでいます。
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このあたりはまだ梅の花が満開です。(4月5日)
集落の先の上り坂道が切り通しになっており、この切り通しの上に一里塚が残されています。
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塚は両側にあるのだが、道路の改良で両方ともかなり削られているようです。
(左の写真はクリックすれば拡大表示します)
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切り通しの先には石仏群で、馬頭観世音や供養塔が立っています。その右脇の説明板は一里塚の説明です。
蟹沢集落のところの左下に並行する100mほどの道も旧道と思われます。
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前方に高瀬の集落が見えてきました。この辺りは適当な間隔で集落が出来ています。
集落に入ったところで右を見ると神社の参道脇に石仏があるのが見えました。少し先に行ってわかったのですが、これが旧街道のようです。
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地元の人達による旧街道の表示があるのです。
ここは宿場にはなっていませんが、道も広く(かつては中央を水路が流れていたようです)雰囲気があります。
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手作りの街道の絵や標識が掲げられていますが、人がまったく見えません。静かな集落です。
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高瀬から県境に向かって

石仏に見送られて進んでいくと次の脇沢集落です。
集落内は少し回り道して旧街道があります。
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神社の入口の石仏群を見て進むとまもなく国道に合流します。
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国道脇に五輪の塔があり、その先にまた旧道がありました。
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すぐに国道に合流してしばらく行きます。次は寄居集落です。
バイパスとの分岐交差点近くにはおおきなお地蔵様があります。国道標識には「豊原駅」方面とあります。
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この寄居には立場があったようです。 大きな門構えの家もあり、由緒ありそうなお屋敷なのですが何の表示はありません。
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また国道に合流しますが、このすぐ手前を右に5Kmほど行くと白河関所跡があるようです。白河関はこの奥州街道沿いでは無いのですね。
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国道のパーキングエリアの中に一里塚が1基だけ綺麗に保存されていました。
その反対側に右へ上る旧道がありました。
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舗装されているが良い感じの500mほどの旧道です。出口はロープで通行止めにされていますが、不法投棄の防止のためでしょう。
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その先、電光表示板のあるところを左に入って橋の先で右折し、大久保集落を通過します。
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右に「初花清水」の碑を見、その先国道に突き当たるところには瓢箪の形をした「瓢石」が祀られています。
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その瓢石のところから正面を見ると田んぼの向こう側の山裾に旧道がありそうなので、少し国道を戻って田のあぜ道を山沿いに行ってみると、ありました旧街道らしい草道が。 草は綺麗に刈り払いされているので今は農道として利用されているようです。
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また国道に戻りますが、すぐに山中方面の標識で右へ入ります。
山中集落には明治天皇の小休止所があったようですが、標識が無くてどこなのかわかりません。けっこう土蔵のある家があります。
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また国道に合流します。この国道294号は上り坂だが勾配も緩く、また歩道も良く整備されて安全で歩きやすい道です。
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大きな馬頭観音が祀られています。
ここで後ろから来た二人連れのウオーカーに追い越されました。(私は足が遅いのです)
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その先にも200mくらい旧道がありました。
合流したところの山の斜面に石仏群がありました。この辺りには結構石仏類が多く現存しているのです。
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県境の峠です。峠ですが峠の名称は表示されていません。標高は400mくらいでしょうか。 境を挟んで両側に神社があります。
ここで時間は午後2時ちょうどになりました。さらに先に進みます。
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<平成20年4月>
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