甲州街道を行く・12

初狩から白野宿へ

国道へ合流すると、そこは初狩宿に入ります。 緩やかな国道の上り坂に宿場通りが出来ています。
初狩初狩

手前の方の家は一段低いところにあり、中程の建物とは段差があります。かつては急坂になっていたのでしょうか。 この右側にある石碑の文字は二十三夜と読むのしょう。
初狩初狩

まもなくの信号機は初狩駅の入口です。3年前にはここから笹子峠を目指して歩きました。 この先、今回はその時は通らなかった旧道も探索しながら行く予定です。
初狩初狩

初狩駅前から15分くらい歩くと、明治天皇の碑が立っている旧家がありました。家の脇に門がある家です。
初狩初狩

さらに国道を行きます。この辺りの街道は初狩宿からずっと国道を歩くことになります。歩道も無いところがあるのでクルマには注意しなくてはいけません。
初狩初狩

切り通しのところに石仏や石灯籠がありました。 その先、まもなく笹子川を渡ります。
初狩初狩

集落の脇の川沿いを行きます。その先で国道は左にカーブして中央線の鉄橋をくぐりますが、旧街道は右に入ってちょっとした峠を越えるのです。
初狩初狩

結構急な坂道を上って行きます。右上は中央道です。そして坂を上りきったところで中央道をくぐって、向こう側に出ます。
初狩初狩

中央道北側の側道を行きます。この辺りは旧街道のほとんどが中央道の敷設により旧道は消失しているようです。
峠からは見晴らしも良く、次の白野宿が見えます。中央道もこの辺りは笹子トンネルを目指して結構な勾配になっており、登坂車線もあるところです。 中央分離帯あたりがかつての峠だったのかも知れません。
側道の脇には何かの供養塔が立っています。「秩父・西國・阪東」と書いてあるので巡礼のものでしょうか。
初狩初狩

まもなく側道も沢に突き当たって行き止まりになります。沢の流れは少ないので石づたいに、中央道の橋の下を向こう側に渡ります。
沢を渡った先には林道があり、一里塚跡の標柱と道祖神が立っていました。
初狩初狩

林道を沢に沿って下ると、中央線のガードをくぐり、国道に出ました。すぐ手前には旧中央線のガード跡があります。これは新しい複線用トンネルが造られた時に廃線になったところです。
初狩初狩

白野宿から笹子駅まで

国道に出るが直ぐに右の旧道に入れば白野宿です。
初狩初狩

白野宿は国道バイパスが出来ているので静かな面影を残しています。しかし、宿場などの説明や標識等はありません。
初狩初狩

白野宿を出るとまた国道ですが、少し行ったところで右へ入ります。その先、中央線のガードをくぐったところは左に行きます。
初狩初狩

この辺り、中央線の敷設で旧街道は消えているようです。線路の向こう側に石碑みたいなものが見えるのですが、道が無いので近づくことが出来ません。
初狩初狩

静かな集落の中を行くと、石仏群のある「親鸞上人念仏供養塚」というものがありました。
前方の山の中腹を中央道が走っているのが見えます。
初狩初狩

道なりにしばらく行くと、中央線の線路に斜めに突き当たるところで行き止まりになってしまいます。以前はここ、踏切だったのでしょうか。線路の向こう側には旧街道が続いています。
初狩初狩

少し戻って線路をくぐり、国道から回り道をして向こう側に行ってみます。旧街道は草道で残されていました。
初狩初狩

草道も国道の近くは舗装になって、まもなく国道に合流します。
初狩初狩

国道の橋の手前で右に入ります。その先は小学校になっているので、国道と並行する旧国道橋を渡ります。この旧橋は駐車場として使われているみたいです。
街道の渡しは旧橋のすぐ上あたりだったのでしょう。
初狩初狩

旧橋を渡って国道に合流したところには酒造会社による「酒遊館」というドライブインがあります。巨大な太鼓も展示されています。
その先には笹子餅のお店がありました。笹子餅は良く中央線の笹子トンネルの前後で車内販売があった想い出があります。
初狩初狩

笹子駅には山裾に日が沈みかける4時30分に着きました。20分後に来る高尾行き電車に乗って帰途につきます。
笹子駅では電車の停止位置がどういうわけかホームの中程になっています。この駅の線路は急勾配(千分の25)だから、電車の停止位置に余裕を持たせているのかも知れません。 そう、単線時代は急勾配のためにスイッチバックの駅だったのですが、今は勾配上にホームが造られているのです。東側を見るとその時代の平らな駅跡を見ることが出来ます。
初狩初狩


<平成19年3月>

次は笹子峠です


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