星尾峠の道 群馬・長野県境に星尾峠があります。この道には街道名は無いのだが、下仁田街道との延長で歩いてみることにします。 下仁田駅から羽根沢 高崎から上信電鉄線で下仁田には１０時前に着きました。 この駅前からは「なんもくバス」に乗ります。７分の待ち合わせで出発するこのバスは村役場のある雨沢が終点です。小さなワゴンタイプのバス内は病院帰りの年配者達で賑やかです。 １０：１５分、終点の役場前に着きましたが、運転手さんの好意で少し先のバス車庫前まで乗せて貰いました。 さあ、これから歩きの開始です。この現在の県道は余地峠を越えて信州に出る信州街道のひとつでしょう。 道端にはところどころに石仏があります。 歩いていると後ろから来た軽ワゴン車が止まって、「どこまで行くのか？」と聞いてきました。「星尾峠まで」と答えると「星尾まで行くから乗っていかないか」と来ました。ちょうどバスが無いのを知っているかのようです。 どうしようかと思ったのですが、乗せて貰うことにしました。やはりこの辺の人達はいろいろな面でお互いに助け合って生活しているようです。 少し行くと橋を渡って道路が川の左岸に変わります。そこが「蝉の淵」という深い渓谷になっており、駐車場や新しい公衆トイレがありました。 そこで渓谷も見たいのでお礼を言ってワゴン車とは別れます。 そこには石仏群もありました。 さらに歩いて行くと砥沢集落です。狭い道路の両側に出桁造りの古い家が並んでいます。 なかなか見応えのある静かな町並みです。 石垣には結構、花が綺麗に植えられています。 星尾峠への入り口である羽根沢集落に着きました。星尾峠へはここ羽根沢バス停を右に入ります。 大きな建物は学校の校舎のような感じですが、村の生涯教育センターになっていました。 羽根沢から線ヶ滝まで 生涯教育センターの脇の坂道を行って、バス道路から離れます。 前方に岩山が見えてきました。荒船山でしょう。 こんな奥にバス停標識があります。その時刻表を見ると村営のようで、週に１回の運行のようです。お年寄りの人達が下仁田の病院通いに利用するのでしょう。 まもなく星尾集落のＹ字路で、ここは左に行きます。この辺の住宅は皆、平地が無いので山の斜面に張り付くように建てられています。 道端の石仏もかなり風化しています。 このあたりは新しい道のようです。旧道があるのかも知れませんが、残念ながらこの峠道の資料が無いのでわかりません。 岩の間から清水が湧きだしています。そのそばには石仏もあります。 その先は大きな橋で対岸に渡りますが、次の橋でまわるように左岸に戻ってきます。 「陥没の壁」という説明が立っていますが、その岩壁を見ても断層の状況はよくわかりません。 （右の写真はクリックすれば拡大します） ぐるっとカーブして行くと「線ヶ滝」です。上から滝壺を覗くように見る形になります。落差は約３０ｍです。 このような滝はやはり断層により生まれたものなのでしょう。 あずま屋や大きな石灯籠も立っています。 ここで時刻は１時半です。滝は下まで下りて見るのが良さそうですが、下りないで先の峠に向かいます。 ＜平成１９年６月＞ 次へ Copyright (C) 2008 JA1KLB