甲州街道を行く・１４ 笹子峠まで 峠道もまだ半ば、「矢立の杉」への街道入口で３０分ほど休憩して再出発します。 ここからの旧街道は良い雰囲気の道となります。時代劇の撮影にも良いのでは無いでしょうか。 ２０分ほど行くと沢を回り込んで木橋で渡ります。 その先で竹林の中を行くようになります。 「明治天皇御野立所跡」の碑と、かつての家主の説明書きが立っていました。跡地としては石垣に囲まれて良く保存されています。 さらに進んで行きます。この辺りは比較的緩やかな道が続きます。 橋のない沢を石伝いに飛び越えて渡ります。 まもなく沢沿いになるが、まっすぐは砂防提で行き止まりですが、右へ上る急坂を上ります。 この坂道は勾配が急過ぎるので昔からの旧道では無いでしょう。 すぐに大きな「矢立の杉」が見えてきます。あづまやと休憩ベンチもあります。 杉の木の中は大きな空洞になっていて、中に入ることも出来ます。中から上を見上げると空が見えます。そう、この木は途中から折れて無くなっているのです。 ５分ほど休憩後、さらに峠を目指します。直ぐに道は三叉路となり、街道の標識が立てられていますが、方向がどちらとも取れる方向を向いています。前に来たときはこの標識は無かったものです。どちらに行こうか迷いましたが、左は只の登山道と判断して右に行くとすぐに車道に出ます。これも街道ではありません。 後になって考えて左に行った方が良かったのだが。。。 車道に出たところからは「この先冬季通行止め」になっていますが、歩行者はすり抜けます。 通行止めの路面にはところどころに細かい落石が散らばっています。 ２０分ほど歩いていくと、左に甲州街道の標識が山道の方向を指しているではありませんか。 ちょっと入ってみるが尾根を通る登山道のような感じです。先程の左へ行く道がここへ出てくるのでしょうが、旧街道ではなさそうですが、最近になって作られた道のようです。 峠が近くなりました。このあたりを旧道は上っていたのでしょう。下側を見ると少しだけ道型が見えます。 歩行者専用の短絡道を上ると旧笹子トンネルです。街道はトンネル手前の右側を上ります。 この笹子隧道は登録有形文化財に指定されているようです。 上り口には「熊に注意」がありました。少し休憩してから、熊鈴を鳴らしながら登ります。人もクルマも来ないので静かです。 （左の写真はクリックすれば拡大します） ３年前に来たときは樹木に捕まりながら上る急な道を登った記憶があるのだが、今回は曲がりながら細い道を上ります。 笹子峠です。ちょうど２時に着きました。切り通しの狭い峠ですが、尾根道と十字路になっています。 標高は１１００ｍくらいでしょうか、笹子駅が６００ｍですから標高差５００ｍを約４時間で登って来たわけです。 ＜平成１９年３月＞ 次へ Copyright (C) 2007 JA1KLB