甲州街道を行く・４ 小原宿から西へ 久しぶりの甲州街道です。 今日は相模湖駅で降りて、小原宿まで戻ってから西に向かいます。 小原宿の東側の入口です。直ぐ右側にりっぱな本陣があり、無料で見学できるようになっています。 本陣の庭も広いりっぱなものです。 小原宿内は国道２０号線になっているが、数軒の旅籠らしい造りの家が残されています。 宿を出るとまもなく右に入って坂道の旧道となる。向こう角には街道の案内柱が立てられている。 急坂を上りきると徐々に下りとなり、石仏を見ながら大きくＳカーブする。国道や中央本線は崖下を通っているのが見えます。 実は以前に高尾駅から小仏峠を越えて相模湖駅まで歩いた時はこの旧道がわからなかったので、国道を行ってしまったのです。 急な下りになって中央線のトンネルの上を過ぎたところで右側の階段を下ります。ここにもありがたい街道案内標識がありました。この標識がなければ真っ直ぐに行ってしまうところです。 道なりにまっすぐ行くと国道２０号線に出ます。国道に合流して直ぐの信号機が相模湖駅前の十字路です。ここを左へ行けば相模湖畔です。 今は普通の商店街となっている国道の両側が与瀬宿ですが、ほとんど面影はありません。 尚、小原宿と与瀬宿とは１Ｋｍという近い距離なのに宿場となっており、これは上り下りで宿泊客を分け合っていたようです。傾斜地のために旅籠などが多くは建てられなかったのかも知れません。 少し行った右側に本陣跡があります。明治天皇の碑もあります。 街道はその脇を右に入ります。 坂を上って行くと左カーブの所に慈眼寺と与瀬神社の入口が並んでいます。奥に階段が見えますが、これは参道が中央道を越すための急階段です。中央道の上は展望台のような感じになっています。 街道は住宅街の中を進み、まもなく中央道にぶつかってその下をくぐります。 直ぐ下を国道も走っているし、その先にラーメン店も見えるので国道に下りたくなりますが、中央道の橋桁に沿った狭い階段を上ります。ここは案内標識が無いので最初は間違って国道に出てしまいました。 階段を上ったところから中央道に分断された旧街道が続いているのです。 水道施設の脇を過ぎるとヘアピンで下ります。そこには石碑がポツンとありました。「今熊大□□」とか書いてあります。 その先１００ｍくらいで右の沢に下りる階段が造られているのです。そして木橋で沢を渡ります。この案内標識や階段・木橋などは最近になって整備された感じです。 それにしてもかつての橋はもっと高い位置にあったのでしょうね。 橋を渡った先は林の中の上り坂となり、旧道らしい落ち葉の道が続いています。 まもなく前方が開けてきます。 石段を上ったところに一里塚跡の標識が立てられていました。そこは広場のようになっていますが、塚や説明板はありません。 その広場からは相模湖が望めます。直ぐ下を中央道と国道が走っています。 一里塚跡からは舗装された旧街道になります。 街道の標識も立っています。 横橋集落に入ると国道方向から来た車道と合流します。 左は相模湖と中央道、右にお社入り口の石仏群を見ながらのどかな集落の中を行きます。 ちょっとした川を渡ってまた上りになります。 集落内もかなりの急坂です。 その次の集落では左側にあるオートショップが目印で、そこを左に下りていくのが旧街道です。案内標識が無いので最初はここを行き過ぎてしまいました。 ここの辺りからは旧藤野町に入ったのです。 少し下ったところで中央道の上を渡ります。直ぐ先が相模湖インターです。 吉野宿に入る さらに少し下って行くと左カーブのところで右の草道の旧街道に入ります。 ここも標識が無いので間違えやすい所です。「防火用水」の赤い標識が目印です。 急坂でＳカーブになっています。路面に石も見えるので石畳があったのかも知れません。 すぐにＪＲ中央線のトンネル（下り線）が見えてきます。 トンネルの上を通ってまもなく車道に合流します。 尚、直ぐ先で沢を渡るが、この車道の１００ｍほど南に歩行者専用の下川橋（右の写真）というのが架かっており、これが旧街道だということも考えられますが、どうも遠回りの道です。 石仏群もあり、相模湖インターへのアクセス道を越えるところでは国道と相模湖が眼下に見えます。 急坂を下って国道に突き当たると吉野宿です。写真の建物は歴史資料館でかつての商家のようです。 ＜平成１９年２月＞ 次へ Copyright (C) 2007 JA1KLB