旧東海道の宇津ノ谷峠(静岡県)を岡部町から静岡市方向に向かって越えてみました。
<岡部宿>
前夜は焼津市内に宿を取り、焼津駅南口から岡部町役場行きのバスに乗り、終点で下車する。
役場の産業課の窓口へ行って旧東海道に関する地図をゲットし、旧道の説明もしてくれた。
旧道は役場前の裏通りが枡形になっていた。旧宿を東に向かって歩いて行くと少しは面影が残っている。
一旦、旧国道に出るが旅籠屋の柏屋が歴史資料館となっており弥次さん・喜多さんの人形が出迎えている。これが岡部宿の最大の見所であろう。(入館料¥300)
<宇津ノ谷峠への上り>
宇津ノ谷峠を越える道はいくつもあり、いわゆる旧東海道、それと明治のトンネル・昭和初期の旧国道トンネル(現地では大正トンネルとも言っている)と現代の国道トンネルがあり、さらに古道と言われる南側を越える蔦の細道というのもあるのだ。当然に今回は旧東海道での峠越えだ。
岡部宿を出て旧国道の歩道を歩いて行くと上り側専用の道の駅「宇津ノ谷」があり、国道の拡幅などで旧街道は消滅しているところがあるが、国道バイパスの右側に出てちょっと行けば峠への旧街道上り口が現れる。
途中からは、明治や昭和初期のトンネルへも近いので寄り道も出来る。明治のトンネルは最近整備され、レンガ造りで照明もあり歩行者のみが通れるようになっている。
宇津ノ谷峠には上り口から20分ほどで意外とあっけなく到達する。しかし峠には標識も何も無いが、すぐ先に最近になって発掘された地蔵堂跡を整備中のようだ。峠の標高は200mも無さそうだ。
<宇津ノ谷>
峠の下りからの宇津ノ谷集落方向の眺めもいい。集落のすぐ手前で明治のトンネルからの道と合流し、峠から15分程度で集落に着く。そば屋が2軒営業している。
ここは間の宿だったのか、各戸に屋号が掲げられ雰囲気の良い宿だ。今回のコースではここが一番いい感じのするところだ。
宇津ノ谷集落を出ると昭和初期のトンネル道(旧国道)と合流、さらにトンネルから出て来た国道バイパスに合流するする。蔦の細道もここに出てくる。そこには道の駅「宇津ノ谷」があり、ここは下り専用の施設になっているが上りの歩行者は歩道橋を渡れば利用できる。
さすが国道1号線、良い道路。しかし、歩行者は反対側へ行こうとする場合、簡単には横断出来ず数少ない歩道橋を使って渡らなければならない。