東海道薩た峠

前回には薩た峠の東側(由比側)を歩いたが、今回は西側(興津側)を歩いてみた。 実は旧東海道の薩た峠西側の道は4つのルートがあるのだ。南側から順に下道、中道、上道、脇道である。下道は海岸を行く現在の国道1号線になっている。今回は峠越えの3本を歩いてみました。

中道

興津駅 東海道線で大船と熱海で乗り継いで興津駅には11時少し前に着きました。旧国道へ出て東に向かいます。


旧国道はまもなくバイパスに合流するが、その手前で旧道に入り興津川を渡ります。旧国道1号線とあって大きな橋だ。
前方に見える山の向こうが目指す薩た峠だ。
薩た峠薩た峠

橋の先には旧東海道の説明地図が立っているからチェックすると良い。道路左下には歴史を感じるような民家がある。
その先国道バイパスに出る手前で左に入って、踏み切りを渡って中道に入ります。薩た峠への案内標識はあるが小さいので必ず確認しないと迷子になりそうなところだ。
中道は歩行者専用となって急な上りになるが、短い登りです。
薩た峠薩た峠

坂を上りきると広い道に出て上道と一緒になり、道標案内に従って右の坂道を行くと墓地の中を通る細い道になり山道に入ります。
薩た峠薩た峠

森の中の階段の道を上りきると、見晴らしが良くなります。 清水市で立てた「薩た峠」の標識がありますが、ここはまだ峠ではありません。海の向こうに富士、伊豆半島が見晴らせます。
薩た峠薩た峠

それほどアップダウンの無いなだらかな道を少し行くとあずま屋があり、ここにも薩た峠の標柱が立っています。 この道の峠はここという場所は無いようですが、あずま屋のある付近が清水市と由比町の境界のようです。
その少し先が有名な良く見る写真の位置(右の写真)です。すぐ下には東名高速、国道1号、それに東海道線が走っています。展望台も有り、国土交通省と由比町のライブカメラもここに設置されています。しかし、今日は富士山の頂上は雲に隠れていました。
薩た峠薩た峠

さらに駐車場兼展望台の中を通った少し先の十字路の10m左が「薩た峠」です。標高は100mくらいでしょう。
右へ下って行けば由比の町です。
薩た峠薩た峠
脇道

峠の十字路から10m先の薩た峠を越えて、興津に戻る方向に下ります。 それにしてもこの峠は前後が急坂である。5m先が地面に隠れて見えないから車は要注意だ。
坂道を下って行くと何と石畳になっているところがありました。距離は短いが舗装路の間に保存されている。しかし、その説明書きは何も無い。
薩た峠薩た峠

まもなく東名高速と並行するようになり、県道に出て興津川に沿って行けば上道・中道と合流することになる。
そして、かっては興津川の川越えとなって興津の宿に入るのである。
薩た峠薩た峠

上道

上道は参勤交代の大名の通った道であり、中道と脇道の間にある。 かって上道には宿のような古い町並みがあったようだが、今は面影は少なくなってしまっていた。
薩た峠薩た峠
興津宿

興津の宿にはいくつかの古い旧家が残されていた。道路の南側だけ電柱が削除されているので広く見える町並みになっている。
興津宿興津宿

本陣は東本陣と西本陣があったようだが、今はどちらも標柱が立っているのみである。
興津宿興津宿

<平成16年12月>


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