スイッチバックの駅

●現役のスイッチバック駅●
信越線

二本木駅

・二本木駅(平成16年9月撮影)
現在、信越線にはここだけがスイッチバック駅となっている。 通過列車は右の線路をまっすぐに通過していくが、駅に停車する電車は左の水平な線に入って行く。

二本木駅
(平成17年9月撮影)
今までは通過するだけでしたが、今回初めてこの駅から乗車しました。
駅は傾斜地を利用して造られており、駅前は旧北国街道が通っている。また駅裏には製薬会社があり、その関係で貨物扱いも行われている。 残念ながらこの信越線には定期の特急列車は廃止されている。
ひとつ長野寄りの関山駅もかってはスイッチバックだったが数年前に廃止されて、本線上にホームが出来てしまっている。
二本木駅 二本木駅


肥薩線 大畑駅
・大畑駅(平成16年3月撮影)
大畑は”おこば”と読む。ここはループ線のループの中にあるというのも特筆する駅。 ただ、ループの写真は車中からは撮れないので残念。
坂を上ってきた列車もこの駅で小休止したいところ。

大畑駅 山の中のため利用客もいないが、下車したいところだが、次の列車まで3時間もあるから。。。
一番右の線が先ほどトンネルをくぐって登ってきた線路。中央の線路でバックしてきて今、左側の線路(ループ)を回って登って行き、トンネルの上を越えてゆく。

真幸駅

・真幸駅(平成16年3月撮影)
肥薩線はかっての鹿児島本線。上記の大畑駅から上がって来て矢岳駅、さらにトンネルで峠を越えた下りの途中駅に真幸がある。
トンネルを抜けると左側車窓に霧島の展望がすばらしい。そしてまもなく前方左下に真幸駅が見え、一旦通り過ぎてからバックしてホームに入るのだ。

真幸駅 真幸駅停車中、右に見えるのが先ほど下ってきた線路の築堤である。
無人駅であるが、石庭のホームも整備されている。

土讃線

新改駅

・新改駅(平成16年3月撮影)
上り通過列車から手前部。右方向に伸びるのが水平な突っ込み線。
阿波池田と高知間にある駅だ。

新改駅 左に見えるのが待機中の下り普通列車。 下車してみたいが、普通列車でも交換列車があると通過になってしまう。

篠ノ井線

姥捨駅

・姥捨駅(平成12年5月撮影)
姥捨駅の松本行き普通列車の出発。中央の右下へ下る線が長野方面。
この駅はホームからの長野盆地の眺望がすばらしい。

羽尾信号所 ・羽尾信号所(昭和53年4月撮影)
羽尾信号所で長野行き特急列車の通過を待つ松本発長野行き荷客列車にて。 後部に5両もの荷物車をつないでいる。。 現在では旧型客車列車は走っていない。
この駅と姥捨駅と桑の原信号所(3駅連続)のスイッチバックは現役である。

山陰本線

滝山信号所

・滝山信号所(昭和61年10月撮影)
山陰線の鳥取−福部間にある滝山信号所で、下り特急「出雲3号」の通過を待つ、上り福知山行き普通客車列車より。
山陰線には最後まで長距離の旧型客車列車が走っていた。 門司発福知山行きの昼行き最長鈍行列車は特に有名だった。 現在もこのスイッチバック信号所は現役である。

木次線

出雲坂根駅

・出雲坂根駅(昭和56年10月撮影)
木次線には今でも雄大なZ型のスイッチバックが出雲坂根駅にある。 写真は出雲坂根駅からバック運転で出発してもうひとつの折り返し点に上る気動車列車。 左側の線路は今走ってきた線路である。
この駅のホームには名水が湧き出しており、ホームに停車中には喉を潤したり、ペットボトルなどに水を補給する人が多い。

中央本線 初狩駅

初狩駅

・初狩駅(平成11年6月撮影)
中央本線にはかっていくつものスイッチバック駅があった。 現在、初狩駅は勾配上にホームが造られているが、貨車は今でもスイッチバックで駅に入る。


●廃止になったスイッチバック●

信越線

関山駅

・関山駅(平成17年11月撮影)
信越線には二本木駅が現役であるが、かっては関山駅もスイッチバックであった。 現在は25%の勾配上に島式ホームが造られてスイッチバックは廃止されたが、一部の引き込み部は待避線として使われているようです。 (出発信号機が1基付いている)
現在の駅は旧駅からは300mほど長野寄りである。

関山駅
<下り方面>
発車する下り普通列車の直江津行きが分岐部を渡っていく。左奥がスイッチバックの旧駅跡。 今は普通列車に特急型の189系(旧あさま号)が使われている。

関山駅
<旧駅の跡>
ホームと線路は一部残されているが、駅舎跡地には住宅が建っている。

中央本線

中央本線は峠越えが多く、急勾配が多い。このため特に塩尻よりも東側(中央東線)ではかって、勾配途中の駅ではスイッチバックの構造になっている駅が多くあった。しかしこれも電化複線化に伴い初狩−勝沼は昭和43年、韮崎−長坂は昭和48年に勾配上にホームが移されて廃止されたのです。以下にその駅を紹介します。

初狩駅
・初狩駅(平成15年1月撮影)
初狩駅は現在、旧ホームこそ残っていないが、スイッチバック線は使われており、貨物列車はスイッチバック出来るから現役とも言える。 駅舎は当時と変わっていないので、改札口からホームまでは少し距離がある。
写真は現ホームの端から大月側を見たところ。左に伸びる水平線路の先に旧ホームがあった。

笹子駅

・笹子駅(平成15年1月撮影)
写真では右奥の雪に覆われているところがかってのホームがあったところ。どういうわけか架線柱はそのまま残っている。
笹子トンネルを目前にしたこの駅の標高は608m。

勝沼駅

・勝沼駅(平成15年1月撮影)
この駅のみ古いホームの形跡を見ることが出来る。駅名が現在は「勝沼ぶどう郷」と変わって駅舎も新しくなったが、駅前には何も無いが、甲府盆地の見晴らしが良い。
桜の木のあるところが旧ホーム。

韮崎駅

・韮崎駅(平成15年1月撮影)
旧水平ホームのあったところは現在、保線用基地として使われている。現在のホームからよく見える。今のホームは特急も停車するので長いホームだ。

新府駅

・新府駅(平成15年1月撮影)
この駅はスイッチバックの信号所だったが、その後勾配上にホームが造られて駅になった。このため、穴山方面に発車する列車は水平なスイッチバック線にバックしてから発車した。(写真の草地のところにスイッチバック線路があった)

穴山駅 ・穴山駅(平成15年1月撮影)
写真は穴山駅の陸橋から松本方向。右の空き地のところが旧ホームのあった場所。現在は駐車場や売地・保線基地に分割されている。 ここも旧駅舎は取り壊されて無人駅になってしまった。この駅前で食事をしようとしたが、食料品店も無いところだ。

長坂駅

・長坂駅(平成15年1月撮影)
写真はホーム上の陸橋から松本方向を見る。右の駐車場になっているところが旧ホームがあったところ。 今は1000分の25勾配上にホームがある。
長坂駅は標高740m、八ヶ岳や南アルプスを真近に望む高原の町だ。

磐越西線

中山宿駅

・中山宿駅(昭和59年5月撮影)
かって磐越西線に唯一のスイッチバックの駅が中山宿駅だった。 現在は勾配上にホームが造られて写真のホームは廃止されたが、客車列車が走っていた時代は勾配上では停車が出来ず、スイッチバックになっていた。 写真は急行列車(左)の通過を待つ普通客車列車の会津若松行き(右)。

中山宿駅跡

・現在の中山宿跡(平成12年11月撮影)
かってのホームはそのまま残されており、一部線路は保線基地として利用されている。 現在の駅は写真奥の勾配上にある。

奥羽本線

赤岩駅

・赤岩駅(昭和59年8月撮影)
赤岩駅で特急列車の通過待ちをする客車列車。
奥羽本線の福島−米沢間は複線区間の駅にもスイッチバックがあり、普通列車は後続の特急列車に先を譲った。 今では山形新幹線が走り、スイッチバックは廃止されて普通列車も電車になり、この駅で待避しなくても済むようになった。

板谷駅 ・板谷駅(平成16年9月撮影)
久しぶりに奥羽本線に乗りました。この駅も新幹線が走るようになってスイッチバックは廃止され、本線上にホームが移設されました。 しかし、旧のスイッチバック線は保線用に使用されているようです。
写真は福島行き電車の前面窓から撮影。

峠駅 ・峠駅(昭和59年4月撮影)
かって奥羽本線は福島−米沢間で赤岩・板谷・峠・大沢と、4駅連続のスイッチバックになっていた。
今は写真奥の雪囲いの中の本線上にホームが移されている。
この峠駅では今でも「力餅」の立ち売りが行われている。

峠駅 (平成16年9月の峠駅)
引込み線は無くなっているが、トンネルは残されている。

以上 撮影者:金子
スイッチバックが廃止になった駅は廃線跡でも紹介しています。



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