さようなら日立電鉄


茨城県北部を走るローカル私鉄の日立電鉄も赤字のため、17年3月で廃止を予定されている。 この秋、鉄道の日記念切符を利用して、大甕(おおみか)から常北太田まで始めて乗ってみました。
常磐線との接続駅である大甕駅に着いたのは11時半。駅の改札口を出て自動券売機で常北太田駅までの切符を購入して再入場する。 改札口はJRと共用であり、乗り換え階段から一番奥の島式ホームに降りる。そこには改札員がいて乗車券拝見され、ホームに入る。 側線にはいかにも古い塗装のあせたイベント塗装の電車が留置されている。もう再塗装はしないのでしょう。
昼間は1時間に1本の11時45分発の電車を待つ。反対列車が入ってくると間もなく乗車する常北太田行きも入ってきた。この車輌はかって地下鉄丸の内線を走っていた車輌だとのこと。ボデー色は赤い色で綺麗だが、ちょっとあせてしまっている。

2輌編成のワンマン電車は20人くらいの乗客を乗せて発車した。
運転室との仕切り窓のところには廃止に伴う定期券の扱いの案内が無造作に貼られていた。
最初は住宅街の中、さらに進むにつれて田園の中のカーブが多いところを進んでゆくので、スピードは上がらない。 鉄橋を渡るとき等は止まりそうな遅さだ。
途中駅で幼稚園児の団体が乗ってきて賑やかになったが、すぐにその隣駅で降りて行った。体験乗車なのだろうか。


終点の常北太田駅まで途中には7駅あり交換可能駅もあるが、列車交換も無く23分の乗車で終着。
常北太田駅には車庫や留置線もあり、古そうな車輌が停まっている。また線路敷きは草ぼうぼうだ。駅舎は関係旅行会社と兼用になっている。


JR水郡線の始発駅である常陸太田駅が道路を挟んですぐのところにある。常陸太田市そのものはある程度の街だが、ここでJRに乗り換える人は少ないようだ。


ローカル線も地元の人にとっては大切な足だが、赤字には勝てないのでしょう。こんど常陸太田に来るときは廃線跡の探訪になるのかな。市内の歴史街の散策も良さそうだ。 昼時なので、近くの食堂を探して昼食後、始発の水郡線で帰途についた。

<平成16年10月>



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