●茨城県●
・筑波鉄道(土浦−筑波−岩瀬)
・・・昭和62年廃止
筑波駅 筑波鉄道の廃線跡は全線で40Kmもあるため、今回は北半分へ行ってみました。
筑波鉄道の廃線跡はその大部分が県の手によりサイクリング道路(りんりんロード)に変貌している。このため路面こそ廃線の面影は無いが、駅のホームはきれいに残されているところが多い。
筑波駅はちょうど中間の駅で、かっては筑波山の登山口として栄えていたところ。今でも筑波駅の名のままでバスターミナルとなっており、高速バスも発着している。又つくば市で用意したレンタサイクルが無料で用意されているのは嬉しい。自転車は決して乗りやすいものでは無いが5台ほど置いてあり、100円硬貨をキーにしてロックが外れ、返すときは100円硬貨が戻ってくる仕組みだ。無料駐車場やトイレ・休憩施設も出来ている。

りんりんロード そのレンタサイクルを借用して、カラー舗装になっている走りやすいロードを北に向かいます。しかし今日は北風が強く、向かい風で苦しい。旧線路敷だから急な坂道は無いが、でも千分の10の上り区間もあるのだ。
2Kmほど走ると住宅に突き当たる。上大島・酒寄間だけは宅地と県道になってしまっているため跡形はまったく無く、ここだけ約1Kmの区間は県道の歩道を通ることになる。

再び廃線跡ロードになってしばらく行くとホームが見えてきた。紫尾(しいお)駅だ。駅舎こそ無いが駅前は雰囲気を残している。シャッターの閉まった商店が寂しい。
このサイクリングロードは廃線跡を利用しているため路面の変化は乏しい。そのためところどころで故意的にSカーブにしたり、連続のアップダウンを作ってあるところもある。
紫尾駅 りんりんロード

真壁駅 片ホームの桃山駅を過ぎてさらに行くと真壁駅だ。かっては貨物扱いもしていたような雰囲気のあるところだ。休日とあってか駅前から続く商店街もまあまあ賑やかだ。バスやタクシーもいるし、小さな食堂などもある。前述の筑波駅と同様に駅跡はサイクリングロードの休憩所になっている。

樺穂駅 次に現れたのは樺穂駅。両側ホームの駅だが周囲は広く寂しい。駅前に大きな石材店があるくらいだ。
このコースはサイクリングロードとしては休憩施設が良く完備されている。また距離標識も完備しているが、残念なのは旧駅の名前がまったく表示されていないのだ。まあ、廃線跡マニアのことなどはあまり考えていないようだ。

東飯田駅 東飯田駅は交換設備無しのホームだけの小さな駅だったようだ。旧踏切の脇には雑貨店が今も営業している。
横断する車道もまったくクルマは通らない。

雨引駅 雨引駅にも休憩所が作られている。
かっては雨引観音への玄関口だったそうだが、今の旧駅前は人気が無く、鉄道と駅が廃止されるとこうなってしまうのかと思わされる典型的な風景だ。


岩瀬 岩瀬駅
終点はJR水戸線の岩瀬駅。筑波駅からここまでの20Kmを3時間かけて走ってきたことになる。(昼食休憩時間も入れて) 駅舎の反対側の旧跡地はサイクリングロードの終点でもあり、桜の木が残された芝生の公園になっている。
駅前に出るには少し離れた踏切を回って行かなければならない。
チャリンコでの踏破は徒歩よりも良いのだが、また同じ道を帰ることになります。しかし帰り道は追い風だし、下り勾配が多いため2時間で筑波駅に戻れたのである。
旧筑波鉄道跡は筑波山とそれに続く山並みを見ながら行くサイクリングコース。1日で全線を走るのは難しいが、クルマで行ったとしても筑波駅のレンタサイクルはお勧めだ。途中では学生のプロと思われる数グループにすれ違った。でも20年ぶりに乗ったチャリンコ40Kmはちょっと疲れた。

(平成16年2月)
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