●愛知県●
<豊橋鉄道田口線跡>・・・昭和43年廃止

三河田口駅舎

田口線は飯田線の本長篠駅と設楽町を結ぶ鉄道でしたが、過疎化による収益の悪化、自然災害などに勝てず廃線になってしまった。
今回の訪問は豊橋駅を朝7時の飯田線に乗り、本長篠から路線バスに乗り、旧三河田口駅に着いたのは10時になった。
旧豊橋鉄道田口線終点の田口駅は高台にある設楽町の街から2Kmも坂道を下った谷底にあり、当時は駅と町内はバスで接続していたようだ。今でも周辺には人家や人気は無く、駅舎だった建物は今にも倒壊しそうだ。

ここから廃線跡はそのまま1車線の舗装道路になっており、次の駅までは短いトンネルをいくつかくぐって行く。 渓谷沿いなので景色を見ながらのハイキング気分だ。下り気味のなだらかな道は歩くには楽だ。
田口線廃線跡田口線廃線跡

人家が見えてくるとガーター橋を渡り、国道に合流する。旧清崎駅はこの国道に吸収されてしまっており、痕跡は何も無い。ただ駅前のシャッターの下りた1軒の商店が寂しい。この先も国道バイパスになってしまっているようだ。
田口線鉄橋清崎駅跡

田口線廃線跡 しばらくそのまま国道の257号線の歩道を歩き、トンネルを抜けてさらに寒狭川沿いを行く。トンネルの先には長原前駅があったはずなのだがよくわからない。と、対岸に渡れる橋があったので渡って行ってみると小さな谷を渡る橋が残っており、廃線跡はその先の藪に消えていた。


国道に戻ってまもなくバス停のある田峰駅跡と思われるところへ着いた。あたりを見回しても駅らしい跡の痕跡は見つからないのだ。ちょうど地元の年配の人がいたので駅の所在を聞いてみると、道路の拡幅と民家の新築で消えてしまっているとのことだ。 変わりにすぐ裏にある貨物用のホーム跡と旧森林鉄道の廃線トンネルを教えてもらった。城跡へのハイキングコースになっている森林鉄道跡の狭いトンネルを抜けるとすぐに跡らしいところは無くなって、城跡への急な道になっていた。
田口線田峰駅跡田峰駅裏

この先の廃線跡は県道の長いトンネルに変わってしまっていることがわかっているので徒歩はやめ、路線バスを待って次の滝上までバスでトンネルを行く。
滝上でバスを降りて少し戻ると短いトンネルと草に埋もれたホームの残っている滝上駅跡がありました。 ここからまた生活道路になっている廃線跡を歩きます。
滝上滝上駅跡

クルマもまったく通らない舗装道路をしばらく行くとちょっとした集落があり、三河海老駅跡です。 ただ広い場所(駐車場など)になっているだけで駅だった雰囲気はあまりありませんが、説明書きが建っていました。
三河海老駅跡海老駅跡

しかし、この先も廃線跡はしばらく生活道路となって続いています。
田口線廃線跡田口線廃線跡

再び川を渡るとまた県道に吸収されてしまいます。大石駅がこの辺にあったはずですが特定できません。交通量が結構ある歩道が無い県道をしばらく歩くと、左ななめに分岐する遊歩道がありました。廃線跡です。まもなく旧ホーム跡の残る玖老勢(くろぜ)駅跡を通過。 また県道が寄ってきたところで遊歩道は終わり、そこからは荒れた砂利道となる。しばらく行くと森の中でトンネルの入口に到達。立ち入り禁止の表示は無いが、長いため出口も見えないので、引き返して県道で峠を越えます。
田口線廃線跡田口線廃線跡


県道で峠を下ったところの右へ入る道を100mほど行くと、ありましたトンネルの出口が。。。 こちらの入口は柵がつけてありました。またもうひとつの短いトンネルに続いており、これは照明も点いており、それを貫ければまもなく鳳来寺駅の跡です。
鳳来寺駅跡は県道のバイパスになってしまい、痕跡はありません。(バス停の場所) しかし、鳳来寺食堂の前には駅跡の説明が書いてあり、みやげ物店など駅前だった雰囲気もあります。
ここで時間も16時30分となり、ここで本長篠行きのバスを待って帰途についた。残りの本長篠駅までの部分はまたあとの機会にとっておきます。
田口線廃線跡鳳来寺駅跡
(平成16年4月)

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