●千葉県●
・外房線土気−大網間の旧線
・・・昭和47年廃止 土気付近廃線跡
JR外房線には土気−大網間にちょっとした峠越えがある。ここに複線電化の際に新トンネルが作られて廃線跡が生まれた。
土気駅は南口が繁華街のようだが北口側に下りて県道の大網街道を歩く。しばらく行った信号の先の線路と街道間にある廃線跡は埋め立てられて新しい住宅地になっているので面影は無い。この付近の線路は切通しになっていたため、埋め立てて地盤を戻すことにより結構幅の広い住宅地が出来ているのだ。その先で低くなっているところに清算事業団所有の空き地があり、それらしい風景が見られる。しかしそれもすぐ先が埋め立てられている。

かっての道路橋 まもなく並行する複線の新線はトンネルに入ってゆくが、旧線は勾配を上って深い切通しになっていたのだそうだ。並行する県道は右へカーブする先でその旧線を越えていたはずだが埋め立てられているため廃線跡という感じは無い。左側に介護センターの建物があるところの道を入れば写真の線路の上を渡っていた跨線橋が見えてきた。今はその橋よりも高く埋め立てが行われ、下に空間の無い不思議な橋になっている。埋め立てで出来た山の上からは大網側の眺望がすばらしいが、廃線跡はどう続いているのかまったくわからない状況だ。

新トンネルの出口付近 その跨線橋を渡って、突き当りを道なりにしばらく(1Kmくらい)歩いて行けば現在線のトンネルの出口に出る。そして近寄ってくる廃線跡が確認できるのだが、荒れているので入るのは難しい。この先も廃線跡は藪の中にあり写真を撮るのも難しい状態だ。新線の高架橋あたりから見ると築堤状の雑木林が続いているのは確認できるが。。。

藪に埋もれる廃線跡


・外房線大網付近・・・平成9年廃止 大網廃線跡
外房線(当時は房総東線と呼んだ)の大網駅はかってスイッチバックだった。大網駅は東金線との接続駅であり、要するに東金線への直通はまっすぐだが、茂原・勝浦方面へが方向変更をしなければならなかったのである。これも電化の際に駅の場所を千葉寄りに700mほど移して、そこから外房線方面へもそのまま直通できるように短絡線が造られた。大網駅が新駅に移転後は三角形の線路配置となり、東側の旧外房線もしばらくは東金線と茂原・勝浦方面との直通貨物線として利用されていたが、貨物列車の廃止により平成9年にはこの東側線は廃線になったのである。
現在、廃線跡には線路こそ無いが綺麗に築堤やレンガの橋台が残っていて、よく保存されている。

旧大網駅跡 旧大網駅はその廃線跡と東金線の合流地点にあった。駅舎のあったところは小さな公園になっており、腕木型信号機が移設保存されている。駅前は食堂・雑貨店と、駅前旅館だったらしい苔むした建物が目を引く寂しさだ。
駅舎側のホームは今も残っているが、草むら状態になっている。

(平成15年11月)

旧大網駅跡
旧大網駅跡
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