●静岡県●
<遠州鉄道奥山線跡>・・・昭和39年廃止

浜名湖鉄道金指駅

奥山線は浜松と奥山を結ぶ鉄道でしたが、昭和38年には気賀口以北、39年にはそれ以南も廃線になった。
今回の訪問は前夜は豊橋に泊り、東海道線から天竜浜名湖鉄道に乗り、金指駅には朝8時過ぎに降り立った。 今日はここから終点だった奥山まで歩くことにする。
かって奥山線はこの金指駅で旧国鉄二俣線に接続していた。ホームはこの南側にあったはずだが今は空き地で何の痕跡も見えない。

金指駅を出た奥山線は二俣線(現天竜浜名湖鉄道)に沿って西に向かい間もなく二俣線をオーバークロスして位置が北側に変わる。ここに高架の一部だけが今も偉容に残されている。どういうわけか後に敷設された二俣線の方が下を通っているのだ。やはり当時の国鉄は強かったのでしょう。
高架を下りてからはしばらく二俣線の北側を並行しており、その跡地はそれとなくわかる。
奥山線廃線跡奥山線廃線跡

気賀高校付近からは二俣線から離れるようになり、国道362号線に吸収されている。線路はこの歩道あたりだったかも知れません。
奥山線廃線跡奥山線廃線跡

その先の道路左側のハローワークのところに、ここはかって気賀口駅であった旨の説明がしてある。今はその面影はまったく無いが、昔が偲ばせる。(写真をクリックすれば拡大します)
ここを出た線路は井伊谷川に沿って北に向きを変えて行くが、少しの間住宅地になっているため痕跡はわからないが、堤防の上を歩いて行くと工場のある前付近で広い跡地が長く続いている。
奥山線廃線跡奥山線廃線跡

その先で井伊谷川を渡っていたのだが、こちら側には何も無いが、向こう岸に橋台のようなものが見える。ここには橋は無いので先ほどの気賀口まで戻って対岸に渡ります。
対岸には2つのコンクリート製の橋台がありました。 ここから先は築堤になっていたと思われるのだが、住宅地になって崩されてしまっているようです。
奥山線廃線跡奥山線廃線跡

その先少しの間、県道バイパスに変身していますが、1Kmほど行くとバイパスは右に別れ、廃線跡は生活道路に変わります。いかにも線路道という感じがします。
奥山線廃線跡奥山線廃線跡

右にカーブした後、左にカーブする地点が駅跡のようで、少し広い場所になっています。
しばらく行くと橋(鉄橋)がありました。コンクリートで固められ、ガードレールがあるが、1車線の狭い橋です。下部を見ると鋼鉄製の桁とレンガ造りの橋台が鉄道当時そのものと思われます。
奥山線廃線跡奥山線廃線跡

その先には四村駅の駅舎が残されていました。今は物置として使われているようです。駅舎の表側へ行ってみると県道と接続する短い駅前通りもあり雰囲気を残していました。
奥山線廃線跡奥山線廃線跡

県道を斜めに渡り、気賀川沿いの道になります。道は広いのでかっての線路と道路が一緒になっているのでしょうか。
しばらく行くと竜ヶ岩洞の入口があり、ここに田畑駅があったようです。
奥山線廃線跡奥山線廃線跡

その先も舗装道路が続き、次の次の集落に入ると県道を横切ります。その先に中村駅があったようです。
奥山線廃線跡奥山線廃線跡

田んぼの中の真っ直ぐな築堤を行くと、鉄橋が架かっていました。ここは歩行者専用の橋になっています。
奥山線廃線跡奥山線廃線跡

鉄橋を渡って車道に合流し右にカーブすると、右側に小さな公園があり、そこにこの奥山線のことが写真入りで詳しく書いてありました。この付近に小斉藤駅があったようです。
奥山線廃線跡奥山線廃線跡

さらに線路跡の車道を進むと、ありました、橋桁が保存してあるかのように残されていました。橋の向こうは藪になっていますが、その先はすぐに終点の奥山駅です。
奥山線廃線跡奥山線廃線跡

奥山駅の跡はバスの車庫になっており、何も残されていませんでした。
奥山の集落は駅跡の右上にあります。方広寺の門前町で今は静かです。12時を回っているので食事処を探し、旅館の食堂でありつきます。
バスの始発は旅館のすぐそばにあり、昼間でも30分間隔で浜松行きが出ているから都合がいい。12:55発の浜松駅行きに乗り、帰途に付きました。
奥山線廃線跡奥山の商店街

(平成17年4月)

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