- ●石川県●
<のと鉄道線(旧七尾線)跡・その2>・・・三井の里の先へ
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三井の里で昼食後、1時に再度歩き始めます。廃線跡は県道沿いに続いています。三井の里近くのバス停名は「小泉」になっています。
途中、埋め立てられて駐車場になっているところを過ぎると、集落の裏を行くようになります。
45K制限の標識が見えるとまもなく能登三井駅です。
穴水から11Kmでやっと最初の駅に到着です。ホームと駅舎は完全に残っていましたが、線路はありません。
でも駅名表示板もそのまま保存されており、大きなSLの絵が展示されていました。
保線用の動力車とトロッコがありますが、廃線後に運転されたものなのでしょうか。
駅舎は喫茶店になっていて営業中でした。
先を急ぎます。線路跡は県道沿いにカーブを繰り返しながら輪島を目指します。99Kmの距離ポストを通過します。
河原田川を渡りますが、橋桁はありません。県道の橋を渡りますがクルマには注意します。
その先で踏切のところだけ線路が残されていました。
もう一度、河原田川を渡るとその先はトンネルになっていました。県道の桟橋下なのですが写真ではよくわかりませんね。
右の写真は逆に県道から見た廃線跡です。このあたりは山が急峻で今も県道のり面の工事が行われています。
この鉄道トンネルを掘った時も大変な工事だったのでしょう。
県道の斜面には石仏が埋め込まれていました。
その先、県道バイパスは真っ直ぐに行きますが旧道はト字路を右に入ります。
旧道に入って行くと、川を渡った先の対岸の断崖にトンネルの出口が口を開けていました。「跡地山」という文字が見えました。
その先、農道を辿って廃線跡に入ります。
最初のところは藪になっていてちょっと歩くのには抵抗がありますが、まもなく藪も無くなると落石避けがありました。
また旧道と河原田川を越えるところは県道を迂回します。トンネルから出てきたバイパスをくぐった先では「権現の滝」を見ることが出来ます。ここは輪島市熊野町です。
農道から再び廃線跡に入ります。
草に埋もれる勾配標識がありました。雰囲気のよい跨線橋もありました。
ここで少しの間、廃線跡は道路改良のために崩されて消失しています。
しばらく行くと次駅接近標識が立っており、まもなく能登市ノ瀬駅になります。
この辺は完全に農道として使われています。
駅のすぐ手前に出来ている新しい建物は消防小屋でした。能登市ノ瀬駅舎はその小屋の脇に健在でした。
駅前風景は倉庫などがあって、かっての面影を残しています。バイパス道路は川の向こうを通っているので駅前の旧道も静かです。
桜の木のあるホームもそのままです。そういえば、ホームはコンクリートで造られていますね。そう、この線の開業は比較的新しくて昭和39年なのです。
駅の先の踏切と小川を渡って廃線跡はさらに輪島を目指します。
河原田川を渡り、すぐに県道バイパスをくぐります。その先は農道として使われています。
川の左岸を行くと切り通しの先で農道は左に分かれますが、廃線跡は少し先でついに行き止まりになりました。薬屋さんの駐車場の脇を通らせてもらって県道バイパスに出ます。
この先は大部分が新しいアパートなどが建てられたりして跡地利用されています。
川を渡る部分は橋台があるのでその前後の跡は明確にわかります。その先も県道の拡幅に利用されているようですが、一部はそのまま残されています。
輪島の市内もこんな状態で部分的に廃線跡はそのままになっています。
16時50分、旧輪島駅に着きました。今はりっぱな「道の駅わじま」に変身していますが、バスターミナルや観光拠点として充分な駅機能を果たしているようです。
駅裏には短いホームと線路がモニュメントとして残されていました。その西側には大きなコミュニティ施設も出来ています。
ここで17:45発の穴水駅行きの能登中央バスを待ち、金沢に帰ります。
(平成18年4月)