●埼玉県●
・入川森林鉄道(大滝村)
・・・昭和45年廃止
入川
かって奥秩父にも森林鉄道が活躍していた。現在の二瀬ダム付近から道路の無い結構奥まで走っていたのだ。
国道140号線は近年になって改良され、二瀬ダムでせき止められた秩父湖の上流から山梨県へも楽に抜けられるようになった。(今までは一方通行のトンネルや細い1車線の長い道を行ったのだ)
廃線跡として見られるのは入川のキャンプ場と釣り場のあるところから歩くしかない。しばらく林道を歩いてゆくと右側に小屋(東大の林業用モノレールの車庫)があるが、これはかっての線路跡である。小屋の裏側に回れば見事な沢を渡る廃線路が出現する。(下の写真)
入川

入川 線路は沢を迂回して現在の林道と交差し、川沿いに上ってゆくが、少しの間線路は無いが間もなく延々と線路が続くのである。枕木はほとんど土に帰っているが一部は残っている。線路は途中に交換所があり、複線も確認できる。

入川 あたりは清流の音だけがザーザーと聞こえるが、対岸にはニホンザルの群れも見ることが出来た。ここは十文字峠への登山道にもなっているが、登山者の姿は見えない。
旧線路跡は谷川の水面から10〜20mくらいの高さのところをコンスタントに切り開かれて登ってゆくのだ。

入川 途中には東京電力の水力用の取水口があるが、この鉄道はその建設用として昭和58年には復活運転で最後に使用されたとのことだ。


入川 終点部にはこの森林鉄道の説明が表示され、休憩用のベンチも置かれている。 こんな狭いところでよく積み込み作業が出来たかと思われる。すぐ先には沢を渡る橋の跡の形跡があるが、さらに奥まで道か線路が続いていたのだろうか。

(平成16年3月)
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